(083)殺人鬼2―逆襲篇

殺人鬼〈2〉―逆襲篇 (新潮文庫)

殺人鬼〈2〉―逆襲篇 (新潮文庫)

あいつはやはり生きていた!双葉山中に潜むあの殺人鬼が、麓の街に姿を現わしたのだ。凄惨きわまりない殺戮の狂宴が、いま再び始まる。他人の“目”になる不思議な能力を持った少年・真実哉との対決の行方は?そして明かされる、驚くべきその正体とは…。ミステリー界に一大衝撃をもたらした、新本格スプラッタ・ホラーの第二弾!あなたはこの恐怖に耐えられるか。
内容(「BOOK」データベースより)

前作同様相変わらずの超スプラッタ小説。ミステリ要素もあるけどあくまでも申し訳程度でいかに殺人描写をグロく書くかに傾注した(?)怪作。読んでてスピルバーグの「激突」を少し思い出した。共通点として殺人者のパーソナリティが結末後も全く描写されていないこと(「激突」にいたっては顔も映らなかった)意外と小説だとそういう犯人がいないので読んでて新鮮だった。パーソナリティが描かれていないと作品の深みが無いことに繋がりそうなものだけど、逆にそれが犯人に追われる恐怖を倍加させることに成功しているように思えた。まぁ前作でも書いたけどスプラッタ描写は苦手なので少し気分悪くなりつつでしたが中々面白かった。