(078)少女

少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)

少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)

高校2年の夏休み前、由紀と敦子は転入生の紫織から親友の自殺について話を聞いて以来、自分も人の死を目の当たりにしたいと思うようになる。由紀は病院へボランティアに行き重病の少年の死を、敦子は老人ホームで手伝いをし入居者の死を目撃しようとする。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%91%E5%A5%B3_%28%E6%B9%8A%E3%81%8B%E3%81%AA%E3%81%88%29

湊かなえ作品2作目。地の文章が良くも悪くも読みやすい。シナリオ作家出身ということで台本を読んでいるような文章で時々脳内でイメージを補足しないといけないところがあるように思う。ただ、別にこれは批判だけでなくあくまでもそういう文章というだけであって個人的には読みやすくて嫌いでは無い。というより非常に現代っぽい文体なのかも。読みやすさは悪いことではないと思う。内容としては「告白」ほどの衝撃は無いけど、結末まで綺麗にまとまった作品で面白かった。高校生ってこういう感じだよなぁと思い返したり。テクニカルな内容で個人的には好み。作中に時々出てくる「因果応報」という言葉が結果的に本作品のキーワードだったのかなと。正直一発屋の可能性も考えていたのだけど今後も読みたいと思った。