(014)羊をめぐる冒険

羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)

名古屋へきし麺を食べに行く往路で読了。これが村上作品で一番人気だというのをどこかで読んだことがあるけど、今回読んでみてたしかにそうかもと思った。実際に好きになるかどうかはともかく、人に薦めるならこの作品だと思う。内容とボリュームのバランスが適切。ストーリーとしてはタイトル通り、主人公の「僕」がある羊を探し、巡り会うまでの話。「喪失」がテーマなんだろうか。「鼠」とのやり取りは少し感傷的な気持ちになった。
正直村上作品を読むときはあまり結末は期待せず、文章を読むこと自体を楽しむほうが大事だと個人的に思っているのだけど今作品に関しては結末も含めて面白かった。むしろ過去の自分の読み込みが足りないだけなんじゃないかと思い、既読ではあるのだけど「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」も読み返したくなった。