(075)きまぐれロボット

きまぐれロボット (角川文庫)

きまぐれロボット (角川文庫)

おなかが減れば、料理をつくり、退屈すれば話し相手になる。なんでもできるロボットを連れて、離れ島にバカンスに出かけたお金持ちのエヌ氏。だがロボットは次第におかしな行動を……
http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_detail.php?pcd=200510000014

久々に星新一作品。というよりもこれは多分少なくても3回以上は読んでいる作品。ただ、読み返す度に新しい発見があって面白い。今回に関しては最近ミステリを読んでいるせいで、ミステリ的な視点で読んだかもしれない。そういう点では上手いどんでん返しもあれば意外とそうでないのも結構あるんだなとも思った。それにしてもこの作家の普遍性は何なんだろう。それも最新の技術知識が反映されるSFというジャンルで。ショートショートだからこそかもしれないけど、取捨選択して最小公約数のSF用語のみを上手く使っているイメージ。余談だけど今回読んだのが新装丁版で「小市民シリーズ」の表紙も手がけている片山若子という作画家さんによる表紙絵だった。メルヘン的でありながら子供っぽくない作風で結構好きだと思った。